
インプラント 費用の正しい判断
窓口での自己負担は、かかった医療費全体の2割の1200円であったが、2003年4月から3割の1800円になった。
またサラリーマン本人が半月間、入院し、仮に25万円の医療費がかかったとする。
自己負担が2割なら5万円になる。
それが3割になると、7万5000円である。
しかし、この場合には一定額を超えた分が請求すると払い戻される「高額療養費制度」があるので、自己負担は必ずしも2割から3割に増えるわけではない。
現行の制度では、月収が56万円未満の人の場合、1ヵ月の自己負担額が月7万2300円を超えた分が払い戻される。
月収56万円以上だと、このラインは13万9800円となる。
ここでは、いろいろな病気や状況に応じて、必要なコストを考えてみたい。
ただ、ここに出てくるコストはあくまで一般的なものであり、個々の人にすべて使えるものではない。
病気は人によって異なり、そんなに単純なものではないからだ。
まず、生活習慣が大きく影響する糖尿病、高脂血症、高血圧症、肥満について考えよう。
糖尿病糖尿病は、血液中のブドウ糖が正常より多くなってしまう病気だ。
現在わが国では約600万人の糖尿病患者がいると考えられ、特に40歳以上の国民ではその10人に一人が糖尿病であるといわれている。
普通、食事をした後で食物に由来するブドウ糖やアミノ酸が体に吸収されると、膵臓からインスリンと呼ばれるホルモンが分泌される。
このインスリンの働きにより食物から吸収されて血液に入ったブドウ糖が筋肉組織などへ取り込まれ、血糖が一定値以上に上昇しないようになっている。
このインスリンによる血糖低下作用が弱くなると糖尿病になる。
膵臓から分泌されるインスリンの量が減少したり、あるいは何らかの原因で、分泌されたインスリンがうまく働くことができなくなると糖尿病になるわけだ。
実際、多くの糖尿病患者は、インスリンの分泌量が低下していたり、あるいは、分泌されたインスリンの効き方も弱くなっている。
無症状のことも多いが、高血糖による喉の渇き、多飲、多尿、また細胞のエネルギー(ブドウ糖)不足による体のだるさ、体重減少などが現れることがある。
糖尿病は、早く発見して対策を打てば治療費が非常に安く済む疾患である。
自らの生活習慣改善、たとえば栄養制限、運動といったもので改善が可能なのだ。
この方法であれば治療費はほとんどゼロである。
最初は費用があまりかからない糖尿病であるが、病気が少しずつ進むにつれて費用が高くなる。
もちろんいろいろな条件により異なるが、薬剤投与が必要になるかもしれない。
薬剤も、病態により多くの種類があり値段も一定ではない。
さらに、普通は2週間か、1ヵ月1回医師の受診が必要になる。
となれば、医師による診察の賀用も必要になる。
これは糖尿病に限ったわけではないが、再診料が、200床未満病院65点、200床以上病院71点、診療所81点、糖尿病の生活習慣病指導管理料1650点とされているので、医療費はこの数字の10倍(1点10円)の額となる。
さらに糖尿病でやっかいなのは、合併症だ。
これは糖尿病を放置しておくと発生してくるもので、腎臓や網膜、神経が冒されるのが代表的だ。
普通糖尿病になってから5〜6年で神経障害が、7〜10年で網膜症が、一5年程度で腎症が現れる。
腎臓の場合にはひどくなると、後で述べる人工透析が必要になる場合もあり、非常に高額な医療が必要になる。
特に腎臓疾患(合併症)においては、処方される薬剤数も多くなり(平均して6.78剤)、薬剤代がかさむ。
当然、受診頻度も多くなり医療費も高くなる。
ちなみに、ある病院では糖尿病の入院日数は平均20日から30日で、入院費用は平均45万円から64万円である。
同じ糖尿病でもコストが違うのは、インスリンの使用の有無や、合併症の有無、程度の差による。
高脂血症高脂血症とは、血液中の脂肪分(コレステロールや中性脂肪)が多くなってしまう病気で、その結果、血管の動脈硬化が起き、血管が詰まりやすくなってしまう。
心臓の血管が狭窄すると、心筋梗塞や狭心症を引き起こす。
これも糖尿病と同じく、最初に対策を講じれば非常に安く済む。
たとえば、食事療法や運動療法だけなら、医師にいくのは年に1回か2回でいい。
薬剤の場合を少し詳しくみてみよう。
高脂血症は糖尿病に比べれば、使われる薬剤の種類は少ないので、愛用比較が簡単だ。
高脂血症に対する薬剤の代表例がスタチン系と呼ばれる薬剤だ。
この薬剤は、それまでに発売されていた高脂血症用の薬剤に比べて、コレステロール値を下げる効果が際立っている。
なかでも、爆発的に使用されているプラバスタチン(商品名M)は高脂血症の薬剤の代表である。
まずプラパスタチン1錠の値段を1ドル120円と考えると92年では、アメリカでは1.6ドル×30円=192円で、日本が240円であり、日本の方が高い。
しかし、2001年ではプラバスタチンの人気が高く、値上がりしたために2.5ドルになった。
そこで2.5ドル×120円=300円で、薬価引き下げで安くなった日本の175円より、アメリカの方がずっと高くなっている。
アトルパスタチン(同R)でも同じように日本の方がかなり安い。
高脂血症の場合には、1ヵ月に1回または2ヵ月に1回くらいしか医師を受診しないことが多いので、この薬剤代がかなりの割合を占めることになる。
たとえば、アトルバスタチンは普通1日1錠(通常堂は1錠10rで168円)なので、168円×28日(4週間)=4704円になる。
高血圧症高血圧症は血圧が高すぎる状態で、放置すると脳卒中や心筋梗塞など動脈硬化による恐ろしい病気の原因となったり心臓肥大を起こしたりする病気だ。
わが国では軽症者も含めると60歳以上の高齢者の約半数が高血圧症であると考えられている。
全国で3500万人の患者がいるとされる国民病だ。
高血圧症の原因はいろいろあるが、そのほとんどを占めるのが、原因不明の本態性高血圧症だ。
高血圧症は、高脂血症よりも前から注目されていた病気だ。
そのために、薬剤も多く開発されていて値段もさまざまだ。
最も安い治療法は、食塩を減らすことである。
高血圧症の患者の何割かは食塩を減らすことによって、血圧を下げることができる。
これを食塩感受性高血圧症というが、現段階では、人によって食塩感受性があるかどうかを知る簡便な方法はない。
したがって、高血圧症の患者全員に塩分制限が勧められる。
塩分制限で効果がない患者は、何らかの薬剤を飲むことになる。
薬剤には大きく分けて、カルシウムチャンネルブロッカー、βブロッカー、ACE阻害剤、αブロッカー、アンジオテンシンU受容体桔抗薬がある。
ブロッカーが多いのは、ある特定の細胞の経路において血圧を上げる作用がわかっているために、その経路をブロックすることで、血圧を下げることができるからである。
これらの薬剤の値段には大きな差がある。
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